2・初めての霊体験は幼稚園の時
すんごいおじいちゃんっこだった私。小学校入学前に胃がんでおじいちゃんは入院しました。
病院から近いおばさん家に泊まっていた私はイトコと一緒に寝てました。
すると眠って見てる「暗闇」のずぅぅぅっと先から真っ白な点が中心に現れました。
そのまま暗闇に目をこらしていると、少しずつ点だったものが、こちらに近づいて来ます。
どんどんどんどん近くになります。大きくなります。
真っ白なそれは、真っ白な着物を着たおじいちゃんでした。おひげも真っ白。髪の毛も。
いつもはメガネをかけているのにかけてません。おひげだって顔中にこんなにあるのは見た事ない。
どきどきして「おじいちゃん」って呼ぶと、おじいちゃんがきちんと私を見つめて話し始めました。
「きみちゃんじいちゃんは遠くに行かなきゃならなくなったんだよ。ごめんね。バイバイ」って
すごく悲しそうに、悲しそうに言います。
もう必死で声をガラガラする位振り絞って「いっちゃやだあぁああ！いっちゃやだぁあああ」って
何度言っても「ごめんね。バイバイ」っておじいちゃんは繰り返すだけ。
涙も鼻水も大声も届かないみたいに、バイバイって。
そしてとうとう、来た方向に体の向きを変えて、どんなに呼んでも呼んでも一回も振り向いてくれずに
ゆっくりゆっくり点になるまで進み続けて消えてしまいました。
猛烈な悲しみでベッドから起き上がり、横のイトコを起こし「じいちゃんがいっちゃった！
じいちゃんがいっちゃった！」とただ、ただ繰り返しました。
すぐにイトコはおばちゃんを起こして、この私の状態を伝えました。
霊感の強いおばちゃんはすぐに病院のナースステーションに電話をかけてくれました。
夜勤の看護婦さんが「どうして？！いま！今電話をしようとしていたとこなんです！たったいま
ご危篤になられたんです。どうしてわかったんですか？！」と名前を告げただけで答えます。
始発電車に飛び乗り病室に駆けつけると、私を待っていたかの様に呼吸が止まりました。
ダメオシにあった様に、またすごく大きな大きな悲しみが湧きあがって来て廊下に飛び出して
「おじいちゃんが死んだよおおぉぉ！おじいちゃんがしんじゃったよおおおぉ！」と何度も
泣き叫びました。
看護婦さんがそこへ来て「でもきみちゃんがわかって、間に合ったからよかったじゃない」
と優しく声を掛けてくれました。
この事がきっかけで周囲にちょっと違うモノをあの子は持ってる・・と思われました。
母やおじさんには「なんで息子・娘に会いに来ないで孫のとこだけだよ〜」って言われたけど。
そして死んでもどっかに行くんだと認識できた大切な日でもあります。
死んだら終わりじゃなくて、別の始りだって。